投票を明日に控え、人々の政治への関心が高まっている
NHKで各党の党首を追った特集を見た
あれ?小沢一郎がいない
各党の党首を取り上げているのなら、生活の党の小沢どんだって放送しなければ
公正公平のNHKでそのようなことは、ない、はず…
世の中のことに疎いわたしはグーグル先生に尋ねると、先生はわすが0.52秒で応えてみせた
どうやら生活の党という名前さえもう古くて、改名していたらしい
自由党と名前を変え、今回の選挙では候補者を擁立せず、小沢どん自身は無所属という形で出馬するようだ
盛者必衰の理を感じた
2009年、民主党時代、権力の2重構造とまで言わた鳩山総理&小沢幹事長コンビ
与党の幹事長、つまりは日本の中枢にいた方が、今では地元岩手県にて一人で旗を振っている
いやはや時間の流れは無常である
こうなってくると、歴史好きとしては平家一門の姿を思い出さずにはいられない
平清盛は当時武士としては最高ランクの官位を与えられ、皇族との間に子を授かった。武力に官位。鬼に金棒の絶大な権力を、一代とて保つことができなかったその運命と重なる
天皇に向かって挙兵すら考えた平家一門の慢心は、自らの首を絞めた
天皇にとっておっかない存在に成り下がった平家は、ついには朝敵となり、源頼朝公に平家討伐の命が下る
平家方は序盤なんとか善戦をするも、やはり追い詰められ西へ西へと落ちてゆく
ついには高倉天皇との間にできた子、安徳天皇も最終決戦である壇ノ浦の戦い(山口県)で祖母とともに入水自殺を遂げる
壇ノ浦は水上合戦であった。よく洗練された平家方の武士たちはさんざん源氏を悩ませた。しかしやはり数の力に敵わず、次々と船には源氏方が乗り込み、平家方の敗戦が濃厚になった
大将、平知盛(とものり)は悟った
もはやこれまで。この船(大将の乗った本部)にも野蛮な関東武士が乗り上げてくるだろうと開き直って「からからと笑」ったそうだ
覚悟を決めた二位殿(安徳天皇の祖母であり、清盛の妻)は、まだ8歳の幼帝に向かって
あなたは前世の善い行いによって、この世では帝として生まれたが、「悪縁に引かれて御運既に尽き」と伝えると
(山口県から見て)東にあるお伊勢さんにお別れを、西の浄土に向けてお迎えの念仏を唱えさせた
そして「波の底にも都の候ぞ」となぐさめながら、海底深く沈んでいった
まだ8歳の孫に向かって「海の底にも都がございますのよ」というなぐさめの一言がなんとも涙ぐましい
まんまと無常観に浸ってしまって、主旨からだいぶそれた
とにかく平家は意に反して一人、また一人と仲間を失い、しまいには一抹の影響力も持てなくなってしまった
小沢一郎にしてみても親友であるハトさんは政界引退。民主党の仲間だったメンバーにさえも毛嫌いされてしまって、いまではすっかり身軽になったものだ。国会運営は重さ(数の論理)がもっとも重要であることも、党を作っては壊してきた破壊屋さんが誰よりも承知の事であろうけれども
さしずめ、日本の中枢にいた平家と小沢どんを比較すると妙な事実が浮かぶ
勢力を落としながら西へ西へと堕ち、山口県でトドメを刺された平家と
たった8年の間に一人ぼっちになっちゃって、地元岩手で一人訴えかける小沢どん
両者ともに本州の隅っこに追いやられたのは歴史の偶然だろうか